子育て:給食の中身、知っていますか?
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学校給食と子どもの健康を考える会 神奈川県支部 熊谷千秋

管理栄養士で、ご飯給食を勧める幕内秀夫さんに、素朴な疑問をぶつけてみました。

給食は教育の一環。子どもたちに正しい食習慣を

Q:昔に比べたらごはん給食はずいぶん増えたと思います。たまにはパンがあってもよいのではありませんか?

A:まだまだ不十分です。完全米飯給食にすることが望ましいです。

毎日がパンだった頃に比べれば、給食にごはんが増えたのは確かですが、全国平均でまだ週に2.9回です。生徒数の多い東京や神奈川、大阪では週2.1〜2.4回とさらに少なく、米飯給食の回数が少ない県ほど、実際にその県全体の米の消費が少なくなっているという現実があります。

本気で子ども達に正しい食習慣をつけさせたいのであれは、完全米飯給食にすることが望ましいのです。「教育の一環」として学校で出される給食に、健康上好ましくないパンは出すべきではありません。どうしてもと言うなら、せいぜい月に1〜2回のお楽しみにすべきです。


季節の野菜の煮物、和えもの、焼き魚に合うのは、ごはん!

Q:国産小麦の安全なパンならよいのでは? 米粉パンはどうでしょうか?

A:パンでは子どもの健康は守れません。お米はごはんにして食べるべきです。

どんなにパン自体を安全なものにしても、それに伴うおかずが問題です。パンには、日本人が昔ながらに食べてきた、季節の野菜の煮物も、和えものも、焼き魚も合いません。

パンを主食にすると、シチューやハンバーグ、グラタンなど、乳製品や食肉加工品、油脂類に大きく偏ったメニューになってしまいます。このような食生活が、鼻炎や喘息などのアレルギー性疾患やアトピー性皮膚炎の大きな要因になっていることに疑問の余地はありません。

また、パンは粉食のため、血糖値が急激に上昇しすぐに下降するという性質があります。これは腹持ちが悪いだけでなく、インシュリン分泌を疲労させるため、糖尿病になりやすくなるという問題にもつながるのです。

米粉パンについても全く同様で、原料が何であれパンにした時点で常に上記の問題がつきまといます。ごはんは粒食だからこそよいのです。ごはんで食べれば食後の血糖値の上昇もとてもゆるやかです。

政府は余った米の消費拡大をしたいのでしょうが、子どもの健康という視点がどこにもない、最大の税金のムダ使いです。

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著者自己紹介
学校給食と子どもの健康を考える会 神奈川県支部 熊谷千秋
息子が2歳のときに『学校給食と子どもの健康を考える会』と出会い、神奈川支部を発足しました(2001年11月)。様々な方達との出会いがあり、たくさんの仲間を得て、ここ神奈川でもあちこちに給食改善の兆しが見受けられるようになりました。「完全米飯給食」という最も肝要にしてシンプルなこの考えが、確実に浸透しつつあるのを日々感じ、とてもうれしく思っています。世界に誇る日本の素晴らしい伝統食を私達の代で決して絶やすことのないよう、家庭の食だけでなく学校給食で何ができるのか、この連載が、1人1人が考えるきっかけになれば幸いです。子ども達の健康のために、そして日本の未来のために・・・
◎神奈川支部 連絡先 chiaki.kumagai@nifty.ne.jp(熊谷千秋)

学校給食と子どもの健康を考える会
http://www8.ocn.ne.jp/~f-and-h/kyusyoku/
我が子の学校給食メニューのあまりのひどさに憤慨した幕内秀夫氏(管理栄養士・「粗食のすすめ」著者)が、1998年12月に発足。全国約10の支部で学校給食の完全米飯化目指して講演活動する傍ら、幼稚園や保育園の給食改善にも協力している。その結果、米飯回数が増えた市町村、園は相当数にのぼる。

幕内秀夫さん プロフィール
管理栄養士。フーズ&ヘルス研究所主宰。「粗食のすすめ」(東洋経済新報社・新潮OH!文庫)シリーズの著者。 山梨県の長寿村・ゆずり原の食生活に出会い、伝統食の研究を開始。医療機関での食生活相談や指導、食生活に関する講演活動や著作活動に携わっている。子どもの食生活を改善する活動の一環として「学校給食と子どもの健康を考える会」を発足させた。近著に「工藤公康 粗食は最強の体をつくる!」(三笠書房:1300円+税)、「病気にならない食べ方」(主婦の友社:1500円+税)、「ごはん美人のススメ」(大和書房:1400円+税)など。