子育て:給食の中身、知っていますか?
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学校給食と子どもの健康を考える会 神奈川県支部 熊谷千秋

牛乳は、必須の食品ではない

文部科学省「牛乳は給食に出さなくてもいい」

そもそも、牛乳は本当に出さなければならないものなのでしょうか?

学校給食と子どもの健康を考える会で、文部科学省の学校給食担当者に確認した結果、事実は違うということが判明しました。

その驚くべき回答をまとめると、次のようになります。

(1)学校給食には牛乳を出しても出さなくてもよい。文部科学省は「牛乳を出せ」と強制していない。(牛乳に限らず)出さなければならない食品すらない。

(2)牛乳は1日や2日だけでなく、年間を通じて出さなくてもよい。

(3)牛乳を出す場合でも、その量に決まりはない。

(4)学校給食法施行規則の3つの区分は、区分を示しているだけで内容を規制するものではない。

 牛乳を、毎日飲ませる必要があるか?

本来、日本人に牛乳は不要なものです。カルシウムを摂りたいなら、日本人の身体に合った小魚や海草・野菜類から摂れば十分ですし、牛乳自体の危険性や害も近年ますます明らかなってきています。嗜好品としてはさておき、「健康」のために毎日学校で子ども達に飲ませる必要など全くないのです。

牛乳に疑問のある人は、堂々と学校に「うちの子には牛乳を飲ませないで」と伝えましょう。牛乳をやめるだけでも、結構な金額が戻ってきます(横浜でも牛乳単独の返金が認められるようになりました)。そういった要望がどんどん増えることで、学校側の認識も変わり、給食における牛乳のあり方も文科省が本来意図したものになっていくのではないかと思います。(終わり)



<コラム>

横浜でも増やせた!米飯給食 公田(くでん)小学校の試み

現在、横浜市の学校給食は基準献立でごはんの回数が週2.5回(隔週で2回と3回)と決まっていますが、3年前より各学校で学校独自献立を作成することができるようになりました。これを機に、栄区の公田小学校では、調理員の渡部さんと北村さんが主となって数々の試みを始めました。

まず、調理用の平釜を使って自分の学校でごはんを炊いてみると(基準献立では市で一括して米飯加工業者に委託炊飯)、これが大変好評で、ごはんを週に4〜5回にまで増やしました。自然とおかずも和食のものが増え、地場の野菜や魚を取り入れるようになりました。今では米・野菜・魚・肉、ほとんどの食材を地元中心の独自ルートで購入し,季節感のある独自献立にしているそうです。

基準献立からかけ離れることにより、市との軋轢も少なからずあるようですが、「子どもにはごはんが一番。自分の子どもに食べさせたいものを給食でも出したい」と渡部さんの信念は揺らぎません。

こうした努力が実って、どの学校でも問題となる給食費の未納はゼロ、残食もとても少なくなったそうです。この素晴らしい取り組みを、ぜひ他の学校にも広げていってほしいものですね。


参考文献:
『じょうぶな子どもをつくる基本食【学校給食編】ごはん給食が子どもの体を守る』幕内秀夫著 主婦の友社
『子供を救う給食革命』伏木亨・北山敏和著 新潮社
『完全米飯給食が日本を救う』学校給食と子どもの健康を考える会編 東洋経済新報社
『「アメリカ小麦戦略」と日本人の食生活』鈴木猛夫著 藤原書店
『学校給食を考える 食と農の接点』荷見武敬・根岸久子著 日本経済評論社
『日常茶飯事vol.11〔牛乳神話を考える〕』フーズ&ヘルス研究所
『ごはんはごはんっ!―離乳食・給食・ふだんの食事を見なおそう―』真弓定夫・幕内秀夫著 自然育児友の会ブックレット
『横浜市望ましい学校給食のあり方検討委員会』(H15年11月〜)配布資料

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著者自己紹介
学校給食と子どもの健康を考える会 神奈川県支部 熊谷千秋
息子が2歳のときに『学校給食と子どもの健康を考える会』と出会い、神奈川支部を発足しました(2001年11月)。様々な方達との出会いがあり、たくさんの仲間を得て、ここ神奈川でもあちこちに給食改善の兆しが見受けられるようになりました。「完全米飯給食」という最も肝要にしてシンプルなこの考えが、確実に浸透しつつあるのを日々感じ、とてもうれしく思っています。世界に誇る日本の素晴らしい伝統食を私達の代で決して絶やすことのないよう、家庭の食だけでなく学校給食で何ができるのか、この連載が、1人1人が考えるきっかけになれば幸いです。子ども達の健康のために、そして日本の未来のために・・・
◎神奈川支部 連絡先 chiaki.kumagai@nifty.ne.jp(熊谷千秋)

学校給食と子どもの健康を考える会
http://www8.ocn.ne.jp/~f-and-h/kyusyoku/
我が子の学校給食メニューのあまりのひどさに憤慨した幕内秀夫氏(管理栄養士・「粗食のすすめ」著者)が、1998年12月に発足。全国約10の支部で学校給食の完全米飯化目指して講演活動する傍ら、幼稚園や保育園の給食改善にも協力している。その結果、米飯回数が増えた市町村、園は相当数にのぼる。

幕内秀夫さん プロフィール
管理栄養士。フーズ&ヘルス研究所主宰。「粗食のすすめ」(東洋経済新報社・新潮OH!文庫)シリーズの著者。 山梨県の長寿村・ゆずり原の食生活に出会い、伝統食の研究を開始。医療機関での食生活相談や指導、食生活に関する講演活動や著作活動に携わっている。子どもの食生活を改善する活動の一環として「学校給食と子どもの健康を考える会」を発足させた。近著に「工藤公康 粗食は最強の体をつくる!」(三笠書房:1300円+税)、「病気にならない食べ方」(主婦の友社:1500円+税)、「ごはん美人のススメ」(大和書房:1400円+税)など。