合成洗剤を飲んだらどうなるか?
合成洗剤を間違えて飲むと、石けんを飲んだときのような現象は起きません。
実験してみましょう。
合成洗剤をビーカーに入れて、お酢を入れます。爆発はしません(笑)。かき混ぜると溶けてまた透明になってしまいます。
合成洗剤は、石油に含まれるエチレンを500℃から700℃に熱して、50気圧をかけてつくるわけですから、胃酸やお酢を入れたぐらいではまるで分解しません。
「亀の甲」はなかなか分解しない
六角形のベンゼンは化学用語で「亀の甲」といいます。亀はだいたい100年生きる生物(笑)。ですから亀の甲羅と同じような化学物質は100〜200年経たないと分解しないといわれています。ちなみに、ダイオキシンは六角形が2つくっついてさらに塩素がついたものです。だからあと100年経たないとなくなりません。
アタックに含まれるアルキルベンゼンも同じく分解しない。実際に多摩川から東京湾に流れて、海の底にこれがいっぱい溜まっています。東京農工大の高田先生が東京湾の底を調べたら、このアルキルベンゼンがかなり残留していることが分かったと発表されています。
皮膚に残留する合成洗剤
今は分かりやすく「飲んだら」ということを想定してお話ししましたが、飲み物じゃないですからそういうことはしませんね。実際は、頭を洗う、身体を洗う、食器を洗うために使うわけです。
合成洗剤のなかにはタンパク質と結合するものがあります。人間の髪の毛も皮膚も手の先もタンパク質でできています。食器を合成洗剤で洗うと、手の表面のタンパク質と結合して、手に残ってしまう。
「スベスベの肌」実は・・・
ビオレUやメリットシャンプーなどで頭や身体を洗うと、皮膚にヌルヌルが残ります。それを最近の若い人は「スベスベの肌になった」という言い方をします。
それはこれらが「スベスベの肌になる」という宣伝をしているからで、本当はヌルヌルのポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩という物質がタンパク質と結合して取れなくなっている状態なのです。
皮膚は表面に皮脂膜があって、自分の力で油と水を混合させて外から汚れや菌が入らないように防いでいますが、合成界面活性剤があると皮脂膜を壊してしまいます。洗った後ツルツルになったように思っても、それを何ヶ月、何年もやっていると、やがて肌がガサガサになってきます。
川から石けん分は検出されない

一方、石けんはタンパク質と結合しないで全部流れてしまいます。
そして水の中にあるカルシウム成分と結びついて、「カルシウム石けん」になり、川に流れるとミジンコや小魚が食べてなくなってしまいます。ですから多摩川から石けん分を検出しようとしてもまったくゼロです。
ところが魚は合成洗剤がくるときれいな水の方に逃げてしまいます。大量に合成洗剤が流されれば逃げ切れず、魚に奇形ができたり、オスがメスになってしまったり、そのような現象が起きてくることになります。
食べられる石けん

カルシウム石けんは別名「食用石けん」といって、食べられる石けんです。
私どもの会社ではわざわざカルシウム石けんをつくって、鶏や豚のエサ用にしています。カルシウム石けんはカルシウムと油がついているだけですから、鶏が食べれば殻の丈夫な卵を生み、魚が食べれば骨が丈夫になります。
あまりおいしくありませんが、食べられます。これはカルシウムを非常に摂取しやすくなっています。「カルシウム石けんを食べましょう」といっても、イメージがよくないので売り出しませんが。
あいまいな表示

そこまでわかっても、世の中はそう単純に事は運びません。成分表示で、合成洗剤と石けんをはっきり分けて書いているのは洗濯用と台所用だけです。
それは法律で分けることになっているからですが、シャンプーやボディーソープ、歯磨き、化粧品などは、区別はまったくありません。
例えば手洗い用の洗浄剤です。今、売れているのは「薬用石けん」と書いてある「液体ミューズ」です。
石けん?合成洗剤?

石けんかな?と思ったら、石けんは一滴も入っていません。表示には「ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム」とあります。これは先ほどの台所用洗剤とほとんど同じですが、最後がナトリウムからアンモニウムになった、さらに悪い成分です。
経済産業省のルールからいえば、「合成洗剤」と書かなくてはいけないのに、石けんと書いたほうが売れるし、イメージが優しいから石けんと表示する。厚生労働省は合成洗剤と石けんの区別なくどちらを使ってもいいというルールですから、違反ではありません。不思議な現象になっています。
「薬用」という言葉の意味 

この「薬用」という言葉もウソの世界があります。
薬事法には薬、化粧品の他に、医薬部外品という、宣伝は薬並みで、中身は化粧品並みというものがあります。
例えば手を1時間洗い続けた場合、洗わないのと比べて効果があるという程度のデータを出せば、その製品は医薬部外品として認められます。ところが1時間も手を洗う人は誰もいません。せいぜい1分、いや10〜20秒です。
法律には違反していないけれど・・・

10〜20秒で、もし本当に「家族をバイ菌から守る」効果があるとすれば、それは医薬品になります。結局、効かないような成分を入れて手洗いしても何の効果もないわけです。
まったく意味のない法律。これは日本だけの法律で、外国にはありません。
このように、市販の合成シャンプーには、人や生態系にとって有害な恐れのある化学物質が大量に使われています。
簡保の宿も、石けんシャンプーを導入

それでは何を使用すればいいのか。5000年前から使われていて安全性が確かめられた洗浄剤として石けんがあります。
現在は液状になっている「石けんシャンプー」もあります。
新潟の五頭温泉郷では、2年前、宿泊客のためにも、下流の無農薬有機米を作っている農家のためにも、全旅館が合成シャンプーから石けんシャンプーに切り替えました。新聞にこのことが大きく報じられています。
また、世界遺産に指定された岐阜県の白川郷でも、石けんシャンプーに切り替えることが決定され、今、「白川郷石けんシャンプー」が準備されつつあります。
郵便局の簡保の宿でも、入札で石けんシャンプーが導入されました。
本物を見つけましょう

このように有害化学物質をやめ、自然の石けんを使おうという運動の高まりが各地で起きています。
宣伝やコマーシャルのうそを見抜き、本物を見つけましよう。
(終わり)
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